mutation / creation

ユニークな魅力を持ち、自然界では生き延びづらいこともある突然変異の生き物たちは、古くから人々の好奇の対象であり続けてきました。こうした変異体には博物学的な関心が向けられ、現代の生物学においても遺伝子の機能を解明する上で重要な役割を果たしています。

ある形質の特性をより強めるための育種は、農作物の品質や園芸品の観賞価値を高めるために世界中で行われており、そうした品種改良の方向付けには人にとっての有用性や普遍的な美意識が強く反映されていると言えます。人は生き物のどこに物珍しい美を見出し、また新しい品種の分岐にどのように介入していくのでしょうか。

本作では自然に発生した変異と、そうした変異の定着や人為的な交配によって生み出されてきた動植物を、人の体と対比させてフレームに収めています。 特に野生下での変異は記録に残せる機会が限られており、また植物の栽培品種はその時々の価値観や改良の度合いによって移り変わっていきます。そうした稀少性の高い個体や、人の手によって生み出されたものの時と共に埋もれうる品種の姿をアーカイブするという意義も本作には含まれています。

協力(五十音順 敬称略):アニマルルームいけもふ/大内山動物園/掛川花鳥園/鳥羽水族館
(継続中)